ジャパンカップ2012東京大会1レポート


2012年7月15日に品川シーサイドフォレスト・オーバルガーデンで開催されたジャパンカップ2012東京大会1に参加してきました。

1988年にジャパンカップが開催され、その後、毎年続いていましたが、1999年を最後に沈黙。
ミニ四駆としては近年、夏のイベントはサマーグランプリとして開催されてきましたが、ミニ四駆30周年をむかえる今年、13年ぶりにジャパンカップが復活を遂げました。


メディアでも大きく採り上げられたこともあり、約1100人という史上最高の参加者を記録。(受付上限は1200人)
朝のエントリーシール配布時点で既にこのとおり、多くの方が詰めかけて列を作っていました。
ミニ四駆の盛り上がりから衰退、そして近年の盛り上がりを体験してきた者としては非常に感慨深いです。
特にジャパンカップ1999の参加者の少なさを目の当たりにした方にとっては、こみあげてくるものがあったはず。


上の丸印がエントリーシール配布場所。
自分が到着した9時前後にはすでにピンク色のような列が出来ていました。
品川の大会に参加したことがある方なら凄さが分かってくれると思います。


車検場に掲げられた901〜1000番の受付。
まさか4桁のエントリー番号を見る日が来るとは思いもしませんでした。


午後になっても人の数は大きく減ることはなく、ジャパンカップというイベントのパワーを改めて思い知らされました。
正直なところ、サマーGPよりも多少増えるくらいだろうと予想していた自分が恥ずかしいです。

では、いつものように参加ガイドと諸注意から。


※画像をクリックすると拡大します。

エントリーの方法はいつもと同じ。
タイムスケジュールは以下のとおり。

 9:30 受付
 9:50 競技説明
 10:00 オープニング
 10:15 オープンクラス、ジュニアクラス一次予選(午前)
 12:00 お昼休み
 12:30 オープンクラス、ジュニアクラス一次予選(午後)
 14:00 二次予選
 14:45 コンクールデレガンス
 15:15 決勝戦
 16:00 お楽しみ抽選会
 16:30 閉幕

ジャパンカップの開幕戦ということで、オープニングセレモニーが行われました。
その他、一次予選は午前、午後とも参加可能。練習走行はなし。
かなり時間がおしてしまい、巻きの入った展開となりました。


※画像をクリックすると拡大します。

大会参加の諸注意。
特筆すべき点は下記の二点が明記されていること。

参加可能モーター
ノーマル、レブチューン、トルクチューン、アトミックチューン、ハイパーダッシュ2、パワーダッシュ、スプリントダッシュ、ハイパーミニ
※MSシャーシはミニ四駆PRO専用モーターに限ります。
参加可能電池
タミヤの単3電池、または富士通(FDK株式会社)のアルカリ電池2本を市販状態で使用してください。なお、優勝決定戦では富士通乾電池「PremiumG」を支給します。

ちなみに、ARシャーシのピニオンギヤに関する注意事項は、この用紙には記載されていませんでした。


エントリーシールとともに配布されたジャパンカップのロゴステッカー。
ジャパンカップといえばコレですよ!嬉しすぎる。


同じレイアウトのコースが2つ設置されました。
車検も増員体制で、順番に各コースへ振り分けられます。
ちなみに、写真左側はMCガッツ、右側は櫻井那琉さんと熊谷さんのコンビが進行。

1200人もの人数をさばくわけですから、午前午後のダブルエントリーをやめればコースが1つで足りたと思うのですが、それをせずにコースの増設で対応してくれたのは頭が下がります。

では、いよいよコースの紹介へいきます。


今回のメインコース「ウルトラエアロサーキット2012」。
13年ぶりに復活した記念すべき大会にふさわしい、全長209メートルの超ビッグサーキットです。
数々のセクションが待ち受ける、近年稀に見る難コースとなっています。

色々な角度から見ていきましょう。








13年ぶりのジャパンカップで使うようなコースか!?とツッコミを入れたくなる、初心者、上級者ともども泣かせる、「嫌らしい」では片付けられないレイアウト…。 
久しぶりにミニ四駆のレースに出てみるか、と軽い気持ちで参加した方が「最近のミニ四駆レースは障害物競走なのか?」と誤解しないでしょうか。

ここからは各セクションをじっくりと。


スタート地点。
やたらスターターが反っていたのが気になりましたが、始まってしまえばどうでもいいことです。


ここからストレートを…っと!
いきなり第一の難関「エアロトンネル2012」が登場。

エアロトンネル2012
スタート直後にいきなり待ち構えるのが、この“エアロトンネル2012”だ!!ストレートでトップスピードに達しようとするマシンに容赦ない強風が襲いかかる!かつてのジャパンカップで登場し、多くの反響を巻き起こした“3連タイフーンドームセクション”(1996年・スーパージャパンカップ/スーパーサイクロンサーキット)を参考に、より強力にアップデートした新設計の“エアロトンネル2012”が今回のジャパンカップ2012でついにベールをぬぐ!
(タミヤのサイトより)



タミヤのサイトでは「?」の文字で隠されていましたので当日まで詳細はわかりませんでしたが、左右にあるブロワーから風を送って、中の羽が回転する仕組みです。


BOSCHのエアブロワー。
この商品でしょうか。
http://www.bosch.co.jp/jp/pt/products/model.asp?id=GBL800E

一応、Amazonでも購入可能な模様。

B004LWGT9E BOSCH(ボッシュ) ブロワ〔GBL800E〕
BOSCH(ボッシュ)

参考価格:     ¥ 13,125
価格:     ¥ 8,260

byG-Tools

このセクションの動画を撮影しました。
あまり走行には影響なさそうですね。まさに空気のような存在感。





180度コーナーを曲がるとすぐに襲いかかるウェーブセクション。


2:ウェーブセクション
エアロトンネル?180度コーナーを通過したマシンに対して、さらに左右に揺さぶりをかけるウェーブセクション。前後のローラーセッティングを入念に行おう。
(タミヤのサイトより)

 

多少分かりづらいですが、よく見るとコーナーが連結されているのではなく、ウェーブが1レーンになっています。


近年の定番、カクカクのコーナーがマシンを痛めるけるデジタルカーブもございます。

3:デジタルカーブ
180度のデジタルカーブでは、マシンがさらに左右に揺さぶられる。コーナーフェンスに接するローラーやスタビポールに強い力が加わるので、走行前にはしっかりとビスを締めて、外れないようにチェックしておこう。
(タミヤのサイトより)


スロープ。
いつもはレーサーに牙をむく難所の一つですが、ウェーブ、デジタルの後ということもあってか、今日はおとなしかったです。
ここでコースアウトするマシンはほとんどなし。

4:スロープセクション
ウェーブセクション、デジタルカーブで左右に揺さぶられたマシンが、このスロープセクションでは縦方向に揺さぶりがかかる。ここでマシンがバランスをくずすと、直後に待ち受ける90度コーナーでコースアウトしてしまう可能性も考えられる。マスダンパー等でしっかりと対策をしよう。
(タミヤのサイトより)



90度コーナーのあとはストレート。


今日のレーンチェンジはこのタイプ。

5:バーニングブリッジ
角度30°の急勾配、レーンチェンジセクション。坂の頂点ではマシンがバランスを崩しやすくコースアウトしやすいので注意しよう。
(タミヤのサイトより)



ここから怒涛の後半戦にうつります。


芝セクション。
これ単体では危険性は低いですが、この後に続くアレとあいまって、凶悪性を発揮しています。

6:ダブル芝セクション
グリップしにくい芝生セクションがダブルで待ち構える。車高を低くしすぎたマシンの場合、芝生に足を取られて一気に減速し、直後のヘルクライムセクションでマシンが上りきれない可能性も考えられる。このセクションの通過の仕方でコース後半の走りが決まる重要なポイントだ。
(タミヤのサイトより)



ジャパンカップ2012、最大の難所がせまる。


7:ヘルクライム
存在感抜群の急勾配45°の地獄坂“ヘルクライム”。モーターや電池にかなりの負担がかかる最難関セクションだ。マシンをハイスピードで突入させ、そのままナイアガラスロープまでジャンプで一気に通過するか、はたまた、慎重にクリヤーブリッジを通り確実に通過するか。ここでの戦略がレースの運命を分ける。
(タミヤのサイトより)



60cmという高さまで一気に駆け上がる必要があり、芝に足をとられているとこの坂を登り切るのは困難です。


かといって、スピードに乗りすぎるとこのように大ジャンプ。
このマシンがこの後、うまくバランスをとって着地したかはわかりませんが、自分のマシンを含む多くのマシンがここでバランスを崩してコースから去りました。
パワーがありすぎてもダメ、スピードがありすぎてもダメ。
いかに着地を成功させるか、マシンがコースから離れないようにするか…と、難しいセッティングが要求されます。


ヘルクライムを登り切ると、透明のアクリルで作られた橋が。
名称は「クリヤーブリッジ」。


コースの下が透けて見えます。
コースの下からも透けて見えます。
自分がマシンだったら絶対に下を見たくありませんが、ヘルクライムの直後でそんなことを考える余裕はないか。


上りがあれば下りあり。
ジャパンカップ2012の最難関、ナイアガラスロープがあらわれます。

8:ナイアガラスロープ
ヘルクライムの急な登りの後は、一気に45°でマシンがかけ下る“ナイアガラスロープ”。ここを下りきると一気にマシンがトップスピードに達するぞ。
(タミヤのサイトより)


下りきると一気にマシンがトップスピードに達するという以前に、クリヤーブリッジからマシンが飛びます!!
このセクションのせいではっきりいってまともなレースになりません(負け惜しみ)。
近年…いや、歴代のミニ四駆公式レースにおいて、もっとも完走率が低かったセクションでしょう。
 

ヘルクライムと見事突破し、着地に成功したマシンが、クリヤーブリッジで助走。
いきなり足場がなくなったかの如く、このように…。


そして急降下。
よほどバランスがよくないと、前かがみになりジ・エンド。
繰り返しますが、このマシンがどうなったかはわかりません。ちなみに、自分のマシンは…。


しっかりと路面に降りても、着地の場所が悪ければフェンスに乗り上げて終わり。
うまくコース上に乗っても、その反動で跳ねないようにしなければなりません。


あえて極限までスピードを落として挑むレーサーも。
ウルトラエアロサーキット2012攻略の鍵は、何を差し置いてもヘルクライムとナイアガラスロープ。
これに尽きます。
一次予選からであれば、ここを一次予選で5回、二次予選で5回、決勝で5回。
優勝するにはこれらの回数を走破しなければならず、運と実力をあわせ持ったレーサーのみが栄冠を勝ち取る…いや、ここで勝てるということは比類なき実力を持ったレーサーなのでしょう。


ナイアガラのあとはR2100コーナー。

9:R2100コーナー
ナイアガラスロープを下ってトップスピードに達したマシンがなめらかな角度のR2100コーナーを通過すると、さらにスピードアップ。ハイスピードのまま90度の最終コーナーに突入するので、ここでも気はぬけない。
(タミヤのサイトより)

 
普段は穏やかなこのセクションも、ヘルクライム&ナイアガラと組み合わさると一転して凶暴に。
ナイアガラから降りて(落ちて)きたマシンが、コースのセンターにあいている穴にぶっ刺さる事件が多発。本当に迷惑な話です。

ここを抜けるとようやくラップ。

…と、何度も書きますが、ミニ四駆史上最高クラスの難易度を誇るコース。
Impressによると、完走率はなんと20%以下。
実は運営側の狙いでは、この難しいコースは、“初心者向け”も視野に入れたものとのことだ。
フラットなコースでは速さだけが勝負の要素になってしまう。あえて急な上り坂とナイアガラスロープを組み合わせることで、アクシデント要素を多くすることで、初心者の低速のマシンも、運で生き残れるように設計したという。
(原文のまま引用)

スピードやパワー以前に、まともに走行することすらままならない、狂気の塊です。
これは動画を撮らずにはいられませんでした。
ジャパンカップに参加される方の参考に少しでもなればと思います。




こちらは穏やかオープンコース。
いつもはオーバルガーデン1階に設置されることが多いですが、今日は2階のイオンの入り口前に。


ウルトラエアロサーキットでもありましたが、いくつかのレーンで新品と思われるキレイなものが使われていました。


販売コーナー。写真は開店前の様子。
ちらも普段は1階のエレベータ横に陣取っていますが、今日はイオンの入口横へ。
今日のイベントはコースの複数設置に、オープンコースや販売コーナーの配置、そして無謀とも言える1200人のエントリー想定の的中と、すべてが驚くほど完璧で素晴らしいです。
今までの経験がなせる技なのか、よほど優秀なスタッフががんばったのか、非常に感嘆しました。

唯一残念なのがこの販売コーナーの流れ具合。
9時40分前後に並び始めた頃には既に長蛇の列が出来ており、商品が手に取れる場所に来るまで50分もかかりました…。
13時頃になっても列が出来ているのを見ると、商品の人気や参加者増とは違う理由があるのかなと思ってしまいます。


限定販売のマンタレイMk.II ブラックメタリック仕様。
1260円。


ブラックメッキのボディに、ブルーメッキのホイール。
14時頃には売り切れ間近のアナウンスが。


限定販売品各種。


FRPマルチワイドステー J-CUPスペシャル。
ITEMナンバー94885。357円。
ジャパンカップ会場のみの限定販売商品です。


FRPマルチワイドステーにJ-CUP2012の文字などがプリントされています。


印刷されているだけなので、デリケートに扱わないとすぐに削れてしまいます。
タグには「印刷が取れる恐れがあるため、溶剤、クリーナー等は使わないでください」の注記が。


19mmアルミベアリングローラー(ディッシュタイプ) J-CUPスペシャル。
ITEMナンバー94886。756円。
こちらもジャパンカップ会場のみの限定販売。


ロゴ入りはアルミベアリングローラーではおなじみですね。
「TAMIYA MINI 4WD J-CUP 2012」の文字とタミヤロゴが書かれています。


大径ナローライトウェイトホイール(バレルタイヤ付) J-CUPスペシャル。
ITEMナンバーは94887。336円。
ジャパンカップ会場のみの限定販売。


タイヤ側面に「TAMIYA JAPAN CUP 2012」の文字。


特別販売品。


サンダーショットMk.II スペアボディ(シール付)。
315円。
その正体はエヴァンゲリオン零号機。


文字入り大径ナローバレルタイヤ(ナローライトウェイトホイール付)。
315円。

この他、シャーシやタイヤ単品、ギヤセットもバラ売りされていました。
もちろん、その正体はエヴァンゲリオン零号機。


もはやおなじみ、ビス止めのシャフトストッパー。
右側はサイクロンマグナムのステッカー。
なぜサイクロンマグナムかは、読み進めていけばおわかりになるかと思います。


先行販売は以下。
・セイントドラゴンJr.
・アバンテJr.スモークキャノピーボディ
・ファイヤードラゴンJr.
・バンキッシュ クリヤーボディセット
・ARシャーシ FRP フロントワイドステー
・ARシャーシ FRP リヤワイドステー
・13mmベアリング(6個)

ARシャーシ用FRPは2種ともよく売れていました。


パーツと比べると目立ちませんでしたが、下記の2つも先行販売。
・ジャパンカップ Jr.サーキット(トリコロール)
・オーバルホーム 立体レーンチェンジ(トリコロール)


AOパーツのARシャーシ用8Tピニオンやハイパーミニモーター、ARシャーシファーストトライパーツセットも動きよし。


パワーチャンプGTも高い人気を集めていました。
全体的に良く売れていましたね。


エアロアバンテもしっかりと販売。 


販売コーナー入ってすぐのところにはojaga designが臨時出張。
タミヤロゴの財布やキーホルダー、iPhone用ケースなど、色々取り揃えており、チラシも配布していました。


レッツゴー!!ミニ四駆キャンペーン。
Wチャンスチケットの引換券とメッキボディの交換は、販売と同じ列。
入ってすぐの場所でした。
中には大量の引換券を持っていた猛者も。(友達に頼まれたのかも?)

メッキボディをもらったらすぐに列から出ていた方が何名かいらっしゃって、何も買わないのに長時間並んでいるのは気の毒に感じました。


ちなみに、自分は引換券2枚。
メッキボディ1つと交換です。目指せコンプリート!


抽選券でもらえる3つのアイテム。
ここらへんの画像は当サイトのこちらをどうぞ。


今回もらえたのはサイクロンマグナムブルーメッキボディ。
9月の東京大会2ではバスターソニックレッドメッキ、東京大会3ではビートマグナムゴールドメッキがもらえます。
こうなったらコンプリートしてやる!


販売コーナー横ではRCの体験コーナーが。
途中、強風が吹いてきたため、テントは撤去されていました。
この日は風が強くて、販売コーナーのパーツも結構飛ばされていました。


※画像をクリックすると拡大します。

最後はチラシ類。
新情報として、ミニ四駆オータムカップ2012東京大会が10月14日に開催されます。
オータムグランプリではなく、オータムカップというのがミソです。
ジャパンカップに続いての復活ですね。
なお、会場は未定。

※画像をクリックすると拡大します。

タミヤモデラーズギャラリー2012。
個人的にはホビーショーと並んで好きなイベントなので、ぜひ今年も参加できればと思っています。

このエントリーをはてなブックマークに追加