時をかける346(その5)

その後、346は公約通りポテロングを食べ終わり、全員がその映像に集中した。

「終わりましたね…」
「あぁ…」
「さくさくさく…」
「せっかく感慨にふけっていたのに、終わったと同時にポテロングを食うな
「346サン、ポテロングいくつ買ったんですか?」
10個。特売だったからな」
「じゅ、じゅっこ!?」
「あげないぞ」
「いや、いらない」
「あとで欲しいって言ってもあげないからな」
「あとであげるって言ってももらわないからな」
「何やってんですか…2人とも…」
「何やってんだろうな」
「何やってんだろうね」

「よし、じゃあさっそく感想を語れや。P-Mから」
「ま〜たそんな無茶振りを。まぁいいや。気になるところはあったけど面白かったよ」
「…」
「……」
「…え?なに、この間?もしかして外しちゃった!?」
「まったくつまんねー感想だな」
漠然としすぎですね」
「なッ!そこまで言うならオマエらが述べろ」
「私は空気感の出し方がうまいなと思いましたよ。舞台が夏と言うことでセミの声が聞こえてくるのがいいですね」
「う〜む…。確かにその場にいるような感じがしたな。的を射た感想だ。で、346は?」
「画面が大きいのはいいな。ちょうだい」
テレビの感想かよ!!
「くれよ」
「あげませんよ」

初出:2007年5月23日 峠の茶屋「時をかける346その5」