激闘記録 第5章第6話「ロマンとスピード」









P-M「といった感じで楽しい旅だったよ」
カトリ「蒸気機関車はいいよなぁ。ロマンだよ、ロマン」
あさがや「あのー、せっかく塗装してきたマシンを披露したのに思いっきり被さったんですが…」
P-Mごめん。見てなかった
あさがや「えぇっ!?」
カトリ「オレはちゃんと見ていたぞ」
あさがや「さすがカトリ!で、どう?感想は?」
カトリ「カッコイイ」
あさがや「でしょう?どこがよかった?」
カトリ「力強そうな印象を受けた」
あさがや「え?そんな風には見えないけど…」
カトリ「石炭で走るというのにロマンを感じるな」
あさがやだからそっちじゃないってば!!
P-M「じゃあスペースあげるから簡単にアピールしてくれ」
あさがや「あいよ」



あさがや「ボディはサーフェイサーの上に蛍光ピンクのスプレーで吹いてやった。これで遠くからでもすぐにわかるぞ!」
P-M「それにしてもこの色。前回言っていたみんなに愛されるヒーローの色ってまさか…」
あさがやレッドブラックブルーイエローときたらピンクしかないでしょ」
カトリ戦隊モノのお約束ってヤツか」

P-M「よく見ると妙にサラサラしていないか?」
カトリ「ホントだ。いかにも塗料の種類を間違えたかのような」
あさがや「ギクッ!き、気のせいだよ。塗ってから気付いたなんて絶対にないよ」
P-Mカトリ「(コイツやりやがったな)」
あさがや「そ、それよりどうだい?この見事なセンスは」
P-M「…」
カトリ「……」
あさがや「……」
カトリ「…か…」
P-Mあさがや「?」
カトリ「……カワイイ(ぼそっ)」
P-Mあさがや!!?



●五茂野サーキット

カトリ「突然だが今日はスピードマシンの練習走行を行いたいと思う」
P-M「珍しいじゃん。カトリが仕切るなんて」
カトリ「いやぁ、そんなことないよ。スピード型の新マシンなんて作ってないからホント。いや、まったく」
P-M「ふ〜ん。じゃあファイティングレースでもやるか」
カトリ「待ってくれ!悪かった。カトリさん、早くマシンを出したくてちょっと調子に乗っちゃったみたい」




マシン名は寿司
ギガスピアーをベースに、スプリント+大径のトップスピード重視タイプに仕上げた。
フロントのFRPは伝説のレーサー あさがや氏に習い、FRPに13mmを装着。安定性の向上を狙った。

カトリ「あさがやク〜ン、蝶ネクタイに向かって何をボソボソ言っているのかね」
P-M「名探偵のヒミツ道具?」
カトリ「声変わってないし。しかも寿司って何だよ」
あさがや「シルバーのギガスピアー → 銀(シルバー)の槍(スピアー) → 銀シャリ → 寿司」
P-M「くっだらねー。でも採用」
あさがや「やったね!」
カトリ「ボクノマシンガケガレテイクヨ…」


カトリ「ではシェイクダウンといきますか」
P-M「どんな走りをするか楽しみだな」

レディ…ガシャン!!



P-M「うわっ!またあさがやが無理矢理割り込んできた!!」
あさがや「呼んだ?」
カトリ「呼んでない。あっちいけ」
あさがや「…」
カトリ「…」

P-M「まぁまぁ、穏便に。あさがやマシンも19mm固めのスピード型セッティングのようだし、2台の走りを見ていろいろ比べてみようよ」
あさがや「仕方ないな〜。そこまで嘆願されると断りづらいし」
カトリ「まったく手間のかかるヤツだ」
P-M「コイツら…(ピキピキ)」


●練習走行

カトリ寿司

P-M「さすがトップスピードの伸びが違う」
カトリスタートやコーナーからの立ち上がりは弱いが、体勢が安定したままならスピードを維持できているな」
P-M「ただ…、コースが揺れるとその影響を受けてマシンが不安定になりやすいほか、周回を重ねてスピードが上がってくるとコースアウトの危険度が増すようだ」
カトリ「セッティングの観点で言うと、あのフロントは対カタパルトアタックリヤユニットにも、そこそこの効果があるようだ」
あさがや「さすがワシが見込んだだけのことはある」


あさがや19mm固め

P-Mスピードは出ているが、やはりフロントが浮く
カトリ「安定性追求の面で苦労しそうなセッティングだな。だが、突き詰めていけば強力な武器になりそうだ」
P-M「カウンター対策も難しそうな感じだね」
あさがや「寿司と19mmのセッティングをあわせてみたらどうだろう」
カトリ「やってみるか」


寿司19mm固め

P-M「ダメだ。また吹っ飛んだ」
カトリ「まともに走らぬ…」
あさがや「まさにじゃじゃ馬…」
カトリ平面コースならイケそうだが、ダンガンサーキットでは使いこなすのは難しいな」


あさがや「346さん。まだまだ道のりは険しいです」
P-M「ん?何か言った?」
あさがや「な、何でもないっ!!///