Xbox346(その5)

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空は一面のスカイブルー、手にはかき氷のブルーハワイ。
数時間後に打ち上げられるはずの花火を見ているかのように、空を見上げながら346がふとつぶやいた。

「もうダメだったよ…」
「えっ!?」

な、なんだこの展開は…。
あまりにも唐突な展開に頭がまったく回らない。
何がどうなっているのかわからない。まずは状況を確認しなければ。
混乱しながらもようやくひねり出した精一杯の言葉。

「な、何がダメだったの?」

不安を見せないよう平然を装うが、そのうわずった声は相手に隙を与えるだけだった。
今年の梅雨の如く、よどんだ顔が一瞬にして夏を迎える。
そして発せられた太陽光線。

ハイパーダッシュ2モーター♪

あぁ、そうですね。この間のレースで壊れましたものね。
チクショーめ、心配して損した。そしてまたやられたわ。覚えてろ。

初出:2006年8月1日 峠の茶屋「XBox346(その5)」