姿346(その2)

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30分後。

「ところで346よ」
「何だよ」
「なぜ我々は某店のパーツ売り場を眺めているのかね」
「決まってんだろ。四天王の残りを作るためだ」
「残りを作る…ということは、やはり百目魔列車以外作っていなかったのか!?」
製・作・途・中だ!」
「一万年と二千年前から出来ていたのでは?」
「来年から本気出す」
「答えになっていないぞ」
「うっせーな。ハイハイ、出来ていませんよ」
「逆ギレか」
「いいからさっさと選べ。今度はゴツいの作るぞ」
「自分のマシンなんだから自分で選びなさい。しかもゴツいのって何よ」
カトリのメタボ野郎。アレみたいのやってみたかったんだ」
「う〜ん…。その言い方だとカトリがメタボみたいに聞こえるな」

その後、346はセッティングウェイトを大量にわしづかみしてレジに直行した。
「ぐわし」とか言っていたような気がするが、聞かなかったことにしよう。

「まいったか」
「何がだ」
「コレ全部くっつけてオマエのマシンをペシャンコにしてやんよ」
「ぬかせ。重すぎてコースからずり落ちてろ。むしろ陥没してろ」
「黙れ。モーターを買い忘れたこのオレに勝てると思ってんのか?」
「先に言っておくが、パワーダッシュモーターは緑色だ。あと間違えて両軸買うなよ」
「そ、そんなこと知っているんだからね!」←携帯にメモを打ち込みながら
「…。恥ずかしいものってコレのことだったのか…」

初出:2007年12月27日 峠の茶屋「姿346その2」