激闘記録 第七章第8話「走るボーイ・ミーツ・ガール」

●戸有模型店

P-M「で、最後に鍋をひっくり返したわけよ」
カトリアイツは何やってんだ。マシンも出来ていないし、一万年と二千年前から出来ているとか何言ってんだと思った」
あさがや「ホントだよ。早くマシンを作れって感じだよね」
P-M「…。あさがやよ、人のことを好き放題言っているが、アバンテMk.IIは出来たのか?」
あさがや「一億と二千年後にできる」
カトリ「変なこと言うと、八千年過ぎた頃から叩くよ」

????「すいませ〜ん!」
P-M「ん?誰?」



誰!?

お店にいた客「これからレースに出るんですよね?」
カトリ「新キャラか?」
あさがや「もしかして346の仲間?」
P-M「いや、知らぬ存ぜぬ。とりあえず何か返答しないと」
カトリ「フヒヒ!すいません!!」
P-M「何言ってんだ!あ、えーっと、確かにこれからレースですよ」
お店にいた客「やっぱりそうですか。私もミニ四駆やってて、明日大学でレースに参加するんですよ」
P-M「へぇ、それはすごいですね」
お店にいた客「でもレースに出る人が多いからか、お店には欲しいパーツが残っていなくて…(じろり)」
P-M「そうですよね。今お店を出たお客さんも、欲しいパーツが売り切れで涙目だったし」
お店にいた客「涙目…?よくわかりませんが、レースがんばってください(じろりじろり)」
P-M「えぇ、そちらもがんばってくださいね」

●五茂野サーキット

カトリ「何だろうあの人は。会話の途中からあさがやの方をじろじろ見てたな」
P-M「あさがやは見るからにあやしいからな。致し方ないよ」
あさがや「失礼だな。ミニ四駆とダンガンのパーツをちょっと買っただけだよ」

ドサドサッ



P-Mカトリ明らかにソレが原因だろう!!
あさがや「ちぇ、また僕か。参ったね どうも」
P-M「あのなぁ、少しは自重しろよ」
あさがや「いや、コレは近所の別のお店で買ったものだから、あの店の品不足とは関係ないよ」
P-M「紛らわしいことするなぁ。というか、そのお店を教えてあげればよかったのに」
あさがや「フヒヒ!すいません!!」
P-M「それにしても、ちょっと期間が開くとすぐにカトりやがって」
カトリ「ちょっと待て。何そのカトるって」
P-M「見ての通りだよ、明智くん」
カトリ「ふむ。"冷静沈着、頭脳明晰、立てば芍薬座れば牡丹、歩く姿は百合の花"ということか」
あさがや「単にってことじゃないの?」
カトリ「P-Mサンよぉ、そうか?そうなのか?正直に言わないと倍損マグナムトルネードするぞ」
P-M「あぁっ、せっかくぼかしていたのにあさがやめ!それよりも倍損って何だ?普段の倍、損をするのか!?もうわけわからん」



あさがや「そうだ。ミニ四駆オンラインレーサー(βバージョン)やらせてよ」
P-M「え〜。自分の家でやれよ」
あさがや「ウチのPCじゃ動かないんだ」
カトリ「スペック満たしていないのか?パソコン何だっけ?」
あさがや「ペンティアム3です」
カトリ「CPUは聞いてねぇよ。まぁCPUがペン3じゃ動かないな」
P-M「仕方ないな、ほらよ」



あさがや「アップデート完了。よし、マシンを選ぶぞ。やはり愛車のアバンテMk.IIだな」
カトリ「作ってないくせに…」
P-M「あー、残念ながらアバンテMk.IIは選べないのよ。ウチではなぜかナイトロサンダーとトルクルーザーのみ
あさがや「βだし仕方ないな。じゃあナイトロサンダーで」
カトリ「今までは孤独なタイムアタックしかできなかったが、今回から5人でのバトルができるのか」
あさがや「よし、このコースに入室。ぶっちぎってやる!!」

2分後。

あさがや「土屋博士…。僕にVマシンをください」
P-M「あのな、セッティングもせずに勝てるわけがないだろう。このセッティングのボタンを押せ」
あさがや「何だよ、セッティングできるなら言ってくれよ。ボディの色はコレで…」
カトリ「やっぱり黄色を選ぶんだな」
あさがや「完成。みっくみくにしてやんよ!!」

2分後。

あさがや「大神博士…。マシンに空気砲をつけたいです」
P-M「一応言っておくが、そんなぶっそうなパーツはない」
あさがや「せめて今日買ったパーツをつけられればなぁ…」
P-M「そうだな。例えばパーツにパスワードを同封し、それをミニ四駆オンラインで入力することで、現実世界で買ったパーツをミニ四駆オンラインでも使えるようになれば面白いかも
カトリ「結構パワーアップしているな。家でやってみるか。どっか時間を決めて、レースしないか?」
P-M「そうしたいのは山々だが、待ち合わせや仲間内だけで楽しめるクローズドのコース部屋はまだ実装されていないんだ」
カトリ「そうか。そのうちできるようになるだろうし、気長に待つか」

P-M「ところであさがや、一回くらい勝てた?」
あさがや「鉄心先生…。ZMCが欲しいです」
カトリ「あんたの背中、煤けてるぜ…」