激闘記録 第八章第9話(下)「サードストライカー」

●集合場所

P-M「集合時刻10分前到着」
カトリ「だがオレは15分前に来ていた。そしてあさがやはまだ来ていない」
P-M「あらお姉様。ご機嫌麗しゅう」
カトリ「この間はどこへ消えたんだよ。あの後一人で寂しく帰ったんだぞ」
P-M「ご愁傷様だな」
カトリ「ホントだよもう。まぁそれはそれとして、昨日のあさがやブログみたか?」
P-M「あぁ、アレね…」
分解してセッティング中。

どうも風邪気味でズビズバー。
鼻水が止まりません、咳も止まりません。
※あさがや氏のブログより文章&画像引用。原文こちら。

カトリ「コレは何かの暗号だと思っているのはオレだけか?」
P-M「何でもないでしょう。まぁ、どうせ今日もメンテナンスしないでレースに出る→3コースに並ぶ→アホになる→爆死敗北の方程式だろうし」
カトリこのズビズバーというのは古代に封印された呪文かも。例えば己の能力を極限まで高めるとか…(ぶつぶつ)
P-M「おっと、集合時間が来たようだ。遺跡マニアは放っておいて、久しぶりにあのメールいくか」

い・ま・ど・こ・だ…っと。



P-M「返事が来たな」


あさがやからの返信

P-M「少し遅れるというメールすら集合時間をオーバーしているわけだが…」

10分後。

あさがや

なんか

遅刻

みたいな

まぁ

気にしないで」

P-M「何だよそのケータイ小説っぽいの」
カトリ「遅刻してんだから申し訳なさそうにしろよ」
あさがや「うっさいな。一年ぶりなんだから大目に見てよ」
カトリ「別に遅刻するのは構わないが、あさがやが遅刻するといつもろくなことがないんだよ」
P-M「いやいや、構ってくれよ」



●浅草ROX



カトリ「…な、ないッ!」
P-M「ご、ご愁傷様…」
カトリ「ほら見ろ!あさがやが遅刻するとやっぱりろくなことがない!!
あさがや「鼻水が止まりません、笑いも止まりません」




P-M「今日のコースはコレか。オーソドックスなだけに実力が試されるレイアウトだな」
あさがやストレートが多め。越前にピッタリだ!」
P-M「ちゃんとセッティングしてきたのか?昨日のブログでは分解された写真しか載っていなかったが」
あさがや「今日は安心して見てくれたまえ」
カトリ「大丈夫?あさがやのマシンだよ」

びふぉあー あふたー

カトリフロントローラーとタイヤ、その他微妙なマイナーチェンジがされている!
P-M「オレンジジュースに果肉が入った程度の進化だな」


●越前(第三形態)
あさがやの愛車。
何もしていないのにタイヤが割れたり、シャーシが三分割になっていたりといわく付きのマシン。


フロントタイヤオフセットトレッドタイヤ、リヤタイヤは大径バレルタイヤの前輪。
フロントバンパーはローラー角度調整プレートにFRPワイドプレート。
830ボールベアリングを上下に2個装着している。


リヤはノーマルのステーにFRPワイドプレート、9mmボールベアリング。
上部にはダンガンのアルミディッシュホイールの軸受け部分を取り付けて、傾いたときの支えに。
アンダースタビヘッドのヘッド部分はマシンが上向いたときに路面に接触させ、減速を狙う。
モーターはハイパーダッシュPRO。ギヤは超速。



あさがや「そろそろレースの時間か。では諸君、先に決勝で待っているぞ」

カトリ「また変な死亡フラグ立てたな」
P-M「セッティングは昨日変更したようだが、レース直前のお約束であるビスのゆるみやタイヤのヌケ等のチェックはしたのだろうか」
カトリ「しているようには見えなかったが大丈夫だろう」
P-M「なら良いが…。まぁ、さすがに3回目だけあって車検は何事もなくパスしたな」
カトリ「今日は何コースだ…って、オイ!今回も3コースかよ!!
P-M「すごいな…。ここまで敗北の方程式通りだ。もう走る前から負けている」
カトリ「またアホになるなか。お、スタート位置についたぞ」

スタッフ「シグナルが青になったらスタートです。それでは…」

レディ…ゴー!!


写真はイメージです。

カトリ「越前ダントツトップ!前回、前々回とは違い圧倒的な試合展開を見せている!!」
P-M「セッティング変更はバッチリだったか!?」



カトリ「バンクもあっさりクリア!!このままトップで一周目を終えそうだ」
P-M「あさがやらしくない。終始、他のマシンを押している!」



カトリ「そしてテーブルトップへ!栄光の架け橋だッ!!」
P-M「ん?黒い物体がコース外に飛んでいったぞ
カトリ「ああっ!青い本体もどこかに飛んでいったー!!


あさがや、一周目でコースアウト!!


あさがや「タイヤが外れた時点でやばいと思ったよ」
カトリ「あの黒い物体はあさがやのタイヤだったのか。ちゃんとメンテナンスしておけば」
あさがや「はぁ…。前回は3位だったから、1歩進んで2歩下がった」
カトリ「じゃあオレは販売コーナーに行ってくるから、P-Mとフリーサーキットの方で遊んでいてくれ」
あさがや「あれ、P-Mはどこにいるの?」

カトリ「あ、エントリーの列に並んでいる…!!
あさがや「ホントだ!いつの間にかマシンを用意しているし!」
P-M「(あさがやは爆死か…。キサマらに本当のレースを見せてやる!!)」
カトリ「く、来るぞ。レーンは…2コースか」

スタッフ「シグナルが青になったらスタートです。それでは…」

レディ…ゴー!!



カトリ「ストレートを一気に駆け抜けた!このペースならいけるぞ!!」



カトリ「バンクも難なくクリア!」
カトリ「一周目も終わる。最後はあさがやがコースアウトしたテーブルトップだ!」
P-M「(レースは二周目からだ。そこから…潜る!)」
あさがや「よし、オラたちの元気を少しずつわけるんだ!!


P-M、一周目でコースアウト!!

カトリあさがやと同じ場所で同じように吹っ飛んだー!!
P-M「…」
カトリ「何かイヤな顔してあさがやの方をにらみつけているぞ…。また余計なことしたのか?」
あさがや「鼻水が止まりません、笑いも止まりません」

P-M「爆死だった…」
カトリ「あさがやと同じ場所でコースアウトしたな」
P-M「あさがやのマシンと一緒にするな。アレは地中深く埋めた方がいい
あさがや何で!?



●帰り道にて

P-M「敗因は確実にセッティングのミスだな。やはり完走を第一に目指すべきだった」
あさがやもう少し早く来て練習走行もすべきだった。セッティングもあわせられるし
P-M「う〜む…。まっとうなことを言っているが、遅刻魔が言うと説得力ゼロだな」
カトリ「はっはっは。しょぼい連中だぜ」
P-M「何言ってんだと思った。あれだけレースに出るようお膳立てしたのに、結局出なかったじゃないか」
カトリ「そのことか…くくく」
P-Mあさがや「?」