激闘記録 第十章第4話「白鷹」



P-M「クックック…青タスキ…」
あさがや「出オチ!?」
カトリ「一次予選通過か。この調子で二次予選もがんばってくれ」
P-M「今夜は遅くなるかもしれない…いや、遅くなります」
カトリ「まさか最後まで勝つ気でいるのか!?」
P-M「HAHAHA!冗談キツイぜ」
あさがや「カトリだけに妄想野郎ってか」
P-M「あさがやにしては上手いこと言うな。イイネ!ボタン押しておくよ」
カトリ「まったく意味がわからない。オレは何か間違っているのだろうか…」

そんなこんなで、今日は浅草ROX-3スーパーマルチコートで開催される
ミニ四駆GP2010年間チャンピオン戦に参加している。
ワタクシことP-Mは一次予選を突破し、青タスキをゲットしたわけですが。


あさがや「一人で一次予選通過なんてずるいんだよ!」
P-M「ずるくない!さっさとあさがやも並んでこい」
カトリ「(P-Mのヤツ最近好調だな。それに引きかえこのオレ様は
マシントラブルだったり体調不良だったりいいとこ無し。こうなったらッ…!)」
P-M「ん、どうした?」
カトリ人生相談…あるんだけど
P-M「あさがや、呼んでいr…痛ッ!」
カトリ「絶対に誰にも言うなよ」





P-M「これは…ニューマシン!?」
カトリ「そう。キーンホークJr.をベースにゴムリング付き2段アルミとか色々付けてみた
P-M「色々って適当な説明だなー。で、人生相談ってのは?」
カトリ「このマシンで勝てるだろうか」
P-M「勝てるかって言われても。自分のマシンだし、好きなようにセッティングすればいいと思うよ」
カトリ「ふぅ…」
P-M「何だよその"やれやれ"みたいなリアクションは!」
カトリ「わかったよ。マシンを信じる心。つまりマシンじる心で走らせてくるよ」
P-M「懐かしいなそのフレーズ」
あさがや「イイハナシダナー」
カトリ「じゃ、行ってくる」

カトリ、コースアウト!!

カトリ「アドバイス通りやったのに。絶 対 に 許 さ な い
P-M「えぇーっ!!コースアウトしてしまったのかい!?」
あさがや
「びゃあ゛ぁ゛゛ぁよわいぃ゛ぃぃ゛」
P-M「普通、あの流れだと予選を突破するような感じでしょうよ!」
カトリ「でもダメだった。あの世で詫びろ」
あさがや「なるほど。やはり他人に頼ってはいけないということか」
P-M「そういう話の流れじゃなかっただろう!あぁ、不幸だー」





あさがや「今年最後の越前を見せてやる!」
カトリ「すごい気合いだ」
P-M「お、大径タイヤ限定クラスに参加するようだね」
カトリ「今日で最後というのを意識したのか」
P-M「ヤツのやることだから、どうせ列が短い方に並んだだけだろう」
あさがや「(コクッ)」
P-M「あの距離で聞こえていたのか…?」
カトリ「しかし、あの余裕。まったくスキがない」
P-M「たしかに。ここからだと、股下にカラーコーンがピッタリはまっていて隙間がないように見える」
カトリ「まるでジグソーパズルだな」

P-M「そうこうしているうちにあさがやの出番がやってきたようだ」
スタッフ「シグナルが青になったらスタートです。それでは…」

レディ…ゴー!!



P-M「ストレートを抜けて2位につけた!」
カトリ「ふむ。まずまずといったところか」
P-M「始まったばかりだが、この立ち上がりはいつものパターンかね」



P-M「多少ふらついたが、ドラゴンバックもクリア!」
カトリ「だが、1位のマシンはかなり先に…」
P-M「あ!1位のマシンが吹っ飛んだぞ!」
カトリ「ふむ。だが、後ろのマシンがじわじわと迫って…」
P-M「後ろのマシンが吹っ飛んだ!!」
カトリ「ふむ。その後…」
P-M「吹っ飛んだ!!!」
カトリ「何ィ!」

P-M「あさがやは!?」



カトリ「アイガーも楽々突破した!」
P-M「これで残りは2台。このまま行ってしまうのか」


P-M「5周目にさしかかった!」
カトリ「トップは越前。もう1台ははるか後方を走行中」
あさがや「(残りは1周。勝ったな)」
P-M「最後のアイガーに突入した」
カトリ「ふむ。あさがやの初勝利は決まったか」

あさがや、コースアウト!!

P-M「越前が吹っ飛んだ!!!!」
カトリ「アイガーを上がったところのデジタルカーブに弾かれたな」

あさがや「このセッティングでもダメだった。かなり練ったのに」


越前(ツンノメバージョン)

P-Mと何も変わっていない!!」
カトリ「いや、よく見るとフロントホイールがワンウェイじゃなくなっている!」
P-M「そんな装備で大丈夫か」
あさがや「大丈夫だ、問題ない」
カトリ「もっと気合入れろよ」
P-M「今年最後の越前とかのたまっていたのはなんだよ」
あさがや2010年最後の越前ってのは、俺自身が越前になることだ
カトリ「アホは放っておいて、販売コーナーに行こうぜ」





カトリ「今日はお金がないからあまり使わない」

カトリ「まじつらいわー。5000円しか持ってきていないわー」

カトリ「昼飯と交通費考えたら3000円が限度だわー」

P-M「と言いながら、マグナムセイバープレミアムをはじめとする大量のアイテムが入った袋はなんだ」
カトリ「つらいわー」
あさがや「地獄のカトリだわー」

あさがや「この時間に来るとすぐに買えていいな。やっぱり並ばないのは楽だ」
P-M「もしかして、オープンに並ばずに大径限定に並んだのは?」
あさがや「列が短かったから」
P-M「あぁ、やっぱり」



帰路にて。

P-M「一次で完走したのに二次予選でコースアウトするなんて」
カトリ「しかもまたアイガーにやられたな」
あさがや「来年こそは二次予選を突破できるようにがんばりたまえ」
P-Mカトリ「お前が言うな!!」