激闘記録 第九章第4話(上)「バトルin駿河」

4月某日

P-M「来月は静岡ホビーショーか」
カトリ「静岡ホビーショー。今回で第48回をむかえるホビーの祭典。毎年たくさんの企業が新製品を出展し、業者、一般ともに多くの動員数を記録しているビッグイベントだな」
P-M「タミヤ本社が一般公開されるオープンハウスというものも行われるよ」
カトリ「一度も行ったことないから、今年はちょっと覗いてみようかな」
P-M「よし、特攻するか!?」
あさがや「ホビーショーって静岡でしょう。そんな遠いところ行かないし」
P-M「そうか。それは残念だ」
5月16日

●富士川SA



カトリ「ここでちょっと休憩しよう」
P-M「我々はカトリ氏のエスコートで東名高速を使って静岡へ向かっている。当日はあいにくの曇り空で、ときおり雨が降るという残念な天気。会場は屋内だから良いものの、やはり晴れているに越したことはない」
あさがや「変な方向を向いてしゃべっていないで、スタバでコーヒーでも飲もうぜ」
P-M「あのなぁ、あさがや。来ないようなことを言っていたのに、なぜ普通に参加して…」
あさがや「富士川焼きそばだって。あ、フランクフルトがぐるぐる巻きになってるぞー」
カトリ「…置いていくか」
P-M「…そうだな」



●ツインメッセ静岡



あさがやデコトラだ!



あさがや痛車だ!!



あさがや労働者だ!!!

P-M「あのジャリ、勝手にふらふらと。また迷子になるんじゃなかろうか」
カトリ「さすがに今回は大丈夫だろう。失敗したら反省して改善するヤツだし」
P-M「遅刻癖はいつになったら改善されるのだろうね」
あさがや「そうだぞ、カトリ。反省せいよ」
カトリ「申し訳ございません」
あさがや「よきにはからえ」
P-M「この流れは頭が痛くなりそうなのでタミヤブースへ急ごう」




カトリ「あれぇ、マークの色が反対だ…って、6年前も同じネタ使ったよね?画像も使い回しだよね?」






P-M「ではまずミニ四駆から見ていきましょうか」



あさがや水中を泳いでいる!!!!
P-M「ほほう。ついにミニ四駆は水中まで進出か。次は空だな…って、違うだろう。ミニ四駆のブースはあっち!」
カトリ「うム。コレはメカ・フィッシュ(尾ヒレ航行タイプ)だ。ロボクラフトシリーズ最新作で発売は7月。定価2079円だな」
P-M「解説はいいから今度こそ行くぞ」



P-M「ココでおとなしく待機しているんだ。写真撮ったりあれこれしているから」
あさがや「OK牧場」
P-M「OKぼく…って古っ。あ、いかんいかんついツッコんでしまった。無視して右から見る…」
あさがやうわっ赤っ!!
P-M「え!?」



P-M「あぁ、アバンテMk.IIIレッドスペシャルか」
カトリ「"レッドボディに映える不死鳥をイメージした専用のマーキングをセットしました"と書いてあるな。全身から湧き出る闘志、真っ赤なボディはアバンテMk.IIIカトリスペシャルと言っても差し支えなかろう。よし、走行用、観賞用、布教用で3つ購入決定」
P-M「軽量センターを含む強化シャーシ、ハードバレルタイヤと、デザインだけでなく基本性能も高いから、オススメではあるが、まとめ買いまでするとはさすが賊の異名を持つだけはある」



P-M「基本性能が高いと言えば、このマックスブレイカーCX09 ブラックスペシャルもいいぞ」
カトリ「スモークのABS樹脂製ボディ、カーボン配合ナイロン樹脂製スーパーXシャーシ、ハードスリックタイヤか。よし、走行用、観賞用、布教用で3つ購入決定」
P-M「スーパーXシャーシは性能も高いし、ボディもカッコイイ。こちらもオススメだが、3つも買わなくても」



P-MHGカーボンフロントワイドステーリヤワイドステーを装着したマシンがあるぞ」
カトリ「強度は抜群。幅も問題なし」
P-M「しかし1枚1260円か…。
カトリ「そ、装着用、観賞用、布教用でみ、3つ購入決定…するようなしないような今日このごろ
P-M「さすがに迷いが見られるな」



P-MスピンアックスMk.II。スピンアックスとスピンバイパーを足して2で割ったようなフォルムだ」
カトリ「945円。キットがステーより安いなんて素晴らしい!10台買う!!」
P-M「他のキットと同じなのに。先ほどので感覚がマヒしているな」



P-Mエンペラーブラックスペシャル
カトリ「買う!」
P-M「早いよ!そもそも、参考出品で販売するか決まっていないから」



P-M「一通り見終わったし、そろそろ販売コーナーへ行こうか」
カトリ「あさがやがいないけどね」
P-M「はぁ…。電話してみるか」


P-M「あさがやか?今どこだ」
あさがや「家」
P-M「え?」
あさがや「タミヤブースの入り口」
P-M「入り口と言ってもかなり広いからわからんわ」
あさがや「あぁ、販売コーナーの出口あたり」
P-M「了解っ」

P-M「だってさ。じゃあ行こうか」
カトリ「販売コーナー?出口…?」


P-M「おとなしく待機していろと言ったはずだが?」
あさがや「ごっつあんです」
カトリ「どこから消えたんだよ」
あさがや「"ごめん、すぐ戻る"のところから」
カトリ「そんなこと言ってないだろう。最後のセリフは"うわっ、赤っ!!"だっただろうが」
P-M「まぁいいや。さぁ、販売コーナーに行こう」
あさがや「え?今行ってきたけど」
カトリ「やっぱり!!この裏切り者!抜け駆け!イトーヨーカドー!ドンキホーテ!」
あさがや「後半2つ何だよ」



P-M「お、50%オフだって」
カトリ「安さにつられて買うなんて素人よ。玄人は悩んだ挙げ句買うものよ」
P-M「結局買うんじゃないか。ん?あの人が持っているメッキホイールとタイヤは何だ?」
あさがや「ミニ四駆のパーツだね」
P-M「見ればわかるよ。アレ、どこにあるのだろうか」
あさがや「さっき買ったからわかるよ。あっちの方にあった」
P-M「ぐぬぬ…」



P-M「おぉ、ここか。レッドメッキと書いてあるが、実際はピンクだね」



P-M「へぇ、横にMINI 4WDと書いてあるじゃん。あぁ、買っちゃおうかな〜」

さっ

P-M「みんな次々と手に取っている!買おう!!」
カトリ「残り3つだった。危ない危ない」



P-M「アレは何だろう」



カトリ「5000円以上買うと抽選に参加できるらしいな」
P-M「自分はだいたい3000円〜4000円くらいか。残念ながら届かないわ」
あさがや「1000円ちょっと。まぁ、販売だけのイベントじゃないし、そんなに買うモノもないしね」
P-M「カトリは?」
カトリ「オレは生まれ変わったんだ。見境無くたくさん買わないよ」
P-M「またまた。本気を出せば15000円とか余裕じゃないの?」
カトリ「はっはっは。ねぇよ…っと」


あさがや「今、何を隠した!?」
カトリ「何だよ。ただの鉛筆だって」
あさがや「な〜んだ。鉛筆か」
P-M「鉛…筆?」



!?

カトリ「…」
あさがや「…」
P-M「…喰らえ



カトリ