あさがや「キテる。今日は勝てる」
P-M「のっけから何を宣言しているん
だ」
カトリ「どうせいつも通り爆死してフヒヒってオチだろう。わかって
んだよ」
あさがや「ラッキーカラーは黄色。
ラッキーナンバーは3」
P-M「あらぬ方向を見ていないで、さっさと降りるぞ」
カトリ「品川シーサイドは久しぶりだな。激闘ではこの時以来か」
P-M「あれはヒドい戦いだったな」
カトリ「戦ってすらいないがな」
あさがや「お〜い、呆けていないで早
く販売コーナーに行こうぜ!」
P-M&カトリ「おい!!」
P-M「今日のコースはスロープ、芝、アイガー、ノーマルレーンチェンジ。最近の傾向どおりか」
カトリ「浅草や幕張に参加してきたレーサーにとってはおなじみだ
な」
P-M「さて、じゃあ練習走行してくる
かな…って、あさがやは?」
あさがや「さっきコースアウトしたけ
ど」
P-M「そうなんだ…って、いつの間
に!?」
あさがや「気をつけるんだ。今日は5
レーンコースだぞ」
P-M「知っているよ」
あさがや「さらにスロープ、芝、アイ
ガー、ノーマルレーンチェンジが」
P-M「見りゃわかるよ」
あさがや「さっきから人のアドバイス
を無下にしやがって!」
P-M「あぁ、もう!参考になったわー
ありがたいわー」
カトリ「…さっさと走らせてきたら?」
P-M「さて、練習走行も終わったことだし、販売コーナーに行く
か」
カトリ「オレたちは待機しているよ」
あさがや「行ってらっしゃーい」
P-M「おぉ、珍しいな。じゃあちょっ
くら行ってくる」
P-M「セッティングゲージにメッキの
クリヤーボディ、スーパーXXシャーシが先行販売されている!?
タミヤのサイトでは書かれていなかったのに。とりあえずセッティングゲージはゲットだ」
店員「はい、全部で××円になりま
す」
P-M「(前に並んでいる人、あんなに
たくさん買って。あ、XXEvo.Iだ。こりゃカトリの完敗だな)」
店員「次の方どうぞ」
P-M「は、はいっ」
・
・
P-M「はは。さっきの人と比べるとか
なり少ないけど、結構なお金を使っちゃったな」
カトリ「よう、遅かったな」
P-M「すまんね。あれ?あさがやは」
あさがや「さっき販売コーナーから
戻ったけ
ど」
P-M「そうなんだ…って、それ今日二
回目だよね。気に入っているの!?」
あさがや「若干ね。あぁ、そんな事よ
りこれを見るがいい」
あさがや「ほらほら、セッティング
ゲージを買ったんだ。1200円だぜ、1200円♪」
P-M「ほらよ」
ドサッ
カトリ「はいよ」
ドサドサッ
カトリ「セッティングゲージがなんだって?」
あさがや「み、みんなも買っていたの
か…」
P-M「前から狙っていたんだ。買い逃
すわけが…あ?あれ!?何この青い箱」
あさがや「買いやがったな!!」
カトリ「くくく…。侵略完了でゲソ」
P-M「まさか自分の前に並んでいたの
は…」
カトリ「それは質量を伴った残像だ」
あさがや「残像が買い物するかよ。遊
びじゃないんだよ!」
P-M「見ろ!スーパーXXシャーシ
Evo.Iだけじゃない!FRPプレートがあんなにたくさんッ!!」
あさがや「そんなに散財して大丈夫
か」
カトリ「大丈夫だ。問題ない」
P-M「レースの時間がやってきたよう
だ」
あさがや「今日こそ一次予選を突破し
てやるです」
P-M「まずは自分がタスキをゲットし
てくるぜ」
・
・
・
P-M「惜しくも2位だった。1位のマ
シンさえコースアウトしていればッ」
カトリ「そりゃあそうだろう」
P-M「さて、次はあさがやか」
カトリ「よく聞いてくれ…。これから他のマシンを1台残らず抜かす
んだ」
あさがや「!!」
カトリ「…従ってくれるな?こうしなければあさがやに明日はな
いッ!」
あさがや「…わかっています」
P-M「馬鹿なことはやめるんだッ!早
く並んできなさい」
あさがや「僕にその手を汚せというの
か」
あさがや「今年もあと二回。悔いのな
い一年にするためにも、今日こそは勝利を決めてやる」
カトリ「あさがやのヤツ、かなり気合が入っているな」
P-M「そう見えるか?あいつの行動を
よく見てみろ」
あさがや「(チラッ)」
カトリ「?」
あさがや「(チラッチラッ)」
カトリ「なんか視線を気にしているようだ」
P-M「その先を見るんだ」
カトリ「あぁ…」
P-M「さぁ、あさがやが全世界に勝利
の雄叫びをあげるか、それとも…」
あさがや「よっしゃーっ!スタートは
完璧!」
カトリ「あさがやは黄色の3コース。順調な滑り出しだな」
P-M「黄色…3…。まさか、ね」
カトリ「ストレートを抜け、スロープに突入!」
P-M「既にこの時点で1位のマシンと
は1レーンほど差がつけられたな」
カトリ「アイガーもクリア!今日はいけるか!?」
P-M「1位のマシンははるか先に行っ
ているが、まだレースは序盤。わからんぞ!」
カトリ「でもいつの間にか4位になっているぞ」
P-M「まだだ。まだ終わらんよ」
「3台のマシンが一気にコースアウトーっ!!」
P-M「来たか!?」
カトリ「いや、コースアウトしたのは2位〜4位のマシンだ。という
ことは」
あさがや、2位でゴールイン
あさがや「惜しかったなぁ。フヒヒ」
P-M「黄色とか3とか、冒頭の何かが
起こるようなフリはなんだったのか」
カトリ「まぁ一応、2位は2位…だが、なんだかなぁ」
あさがや「あなたには言われたくな
い」
P-M「最後はカトリか」
カトリ「フッ。戦は策が大事だ。動かざること山の如し」
あさがや「そのわりには汗ダラダラ
じゃん」
カトリ「まままままだ慌てるような時間じゃななない」
あさがや「メチャクチャ慌てとるわ」
P-M「マシンが動かないのだな?」
カトリ「ち、違う!戦略的停滞だ!別にマシントラブルなんかじゃな
いんだからね!」