以前のミニ四駆に比べ、3分割シャーシや縦置きミッドシップモーターなど、カスタマイズ性が大幅に広がりました。
ですが、心配することはありません。基本さえ押さえておけば今までのミニ四駆と同じように苦労することなく作ることが出来ます。
「PROって言うからには難しいんじゃないの?」
そんなことで悩んでいるせいでミニ四駆PROを使わないのはもったいない!!このページを見て、やろうと思えば何でも出来るレーシングホビー「ミニ四駆PRO」の世界に足を踏み入れよう!!
※これを見て「とりあえず動けばいい」「自分には絶対にムリ」と思った方はすでに作られた状態で販売されている「完成車」という製品が発売されております。どうしてもという方はそちらを購入してみてはいかがでしょうか。
ミニ四駆PRO
これがミニ四駆PROのパッケージです。このマシンはエクスフローリー。実車に近いフォルムと軽量ボディが魅力のです。
箱の大きさはコロコロコミックとだいたい同じくらい。
従来のミニ四駆シリーズとの違いは以下の通り。
・MS(ミッドシップ)シャーシと呼ばれる新設計のシャーシを採用。フロント、センター、リヤの三つに分かれている。
・モーターは専用のダブルシャフト(両軸)モーター。
・モーターの位置が中央に来たことにより、全体的なバランスが向上。
・今まで発売されたミニ四駆のパーツもほとんど使用可能。
ミニ四駆とは何かもっと知りたい方はこちら
見分け方
ミニ四駆にはレーサーミニ四駆、エアロミニ四駆、ミニ四駆PROなどいろいろなシリーズが発売されています。
各シリーズの見分け方としてもっとも簡単なのが、パッケージを見ること。
今回紹介するPROシリーズは箱に「ミニ四駆PRO」と書いてあります。
また、値段も違いますので、購入する際は注意してください。
走らせるために必要なもの
ミニ四駆PROを走らせるために必要なものは単三電池だけです。これ以外は必要なものが全部入っているので、誰でも気軽に始めることが出来ます。
単三電池の種類は基本的に何でもよいので、はじめは100円ショップで販売されているようなものを使い、慣れてきたら徐々にステップアップしていくのが理想的。
電池の種類
・マンガン電池 もっとも軽いがもっとも弱い。安い。
・アルカリ電池 パワー長持ち。タミヤからはパワーチャンプGRというものが発売されている。
・ニカド電池 充電が出来るので、何度も繰り返して使用できる。値段は高いが、何回も使うのであればアルカリよりも安上がり。
作るために必要なもの
最低でもハサミさえあれば作ることが出来ます。ただ、安全面や利便性、今後やっていくことを考えると、プラスドライバー、ニッパー(画像のヤツ)はそろえておきたいです。
また、ヤスリや接着剤などもあれば便利。
すべてタミヤから純正品が販売されていますが、安価にすませるのであれば100円ショップでも手に入れることができます。
ツールのご紹介はこちら
ミニ四駆PROを買いましょう
それでは、ミニ四駆PROを買いに行きましょう。
ミニ四駆PROは模型店や一部デパート、イベント会場などで手に入ります。
わからないことがあったら店員さんに質問するとこころよく答えてくれますので、質問があったら遠慮無く聞きましょう。
近所に売っているところがない場合は、インターネットから通販で取り寄せてもらうことも出来ます。通販が可能なお店をリストアップした通販ショップリストをご利用ください。
中身を確認しましょう
ミニ四駆PROの中身はこのようになっています。
パーツの数が多く、とまどってしまう方もいるでしょうが、その必要はありません。自分は初めて作ったときは20分くらいで作ることが出来ましたし、作って
いる時も結構楽しいですよ。愛情を込めてコツコツ作っていけば、マシンは必ず応えてくれますしね。いいこと言った?
説明書の一番最後にある「★部品請求にはこのカードが必要です。」に書いてあるパーツが入っているかを確認してください。説明書に書いてあるA1とかB1などは、その英字がプラスティックの端っこに書いてあります。
ちなみに、エクスフローリーはボディ、Aパーツ〜C、H、K、Lパーツ、金属袋詰、ステッカーです。(キットによって部品のナンバーが違うことがあるので注意してください。)
もし足りないものがあったら、購入したお店の人に説明して交換してもらいましょう。
作っていくうえでの注意
これからは説明書を見ながら作っていきます。
なお、説明書に書いてあるA1とかB1などは、その英字がプラスティックの端っこに書いてあります。これを見ながら、説明書どおりに一個一個切り離していきましょう。
先に全部切り取ると、後で判らなくなってしまいます。あせらずに順番を守ってください。
わからなくなったら以下の写真を参考にしてください
・Aパーツ
・Bパーツ(ホイール)
・Cパーツ(タイヤ)
・Hパーツ
・上:Kパーツ(シャーシ)/下:Lパーツ
・金属袋詰
・モーター
ボディを作る
エクスフローリーはこのように透明なポリカーボネート製の軽量ボディが採用されています。マシンによって違うので、パッケージにて事前に確認しておくとよいでしょう。
ハサミで切ることが出来るやわらかい素材なので、加工が簡単ですが、スプレーなどで色を塗ってあげる必要があります。
説明書では最初に色を塗っていますが、実際はいつでも構いません。私は先にボディとシャーシを作ってピッタリとはまるのを確認してから塗装&ステッカー貼りを行いました。
切る部分は溝が入っているので、その通りにやればキレイに切り抜くことが出来ます。
フロントユニットを作る
ボディはひとまず置いておき、フロントユニットの作成に移りましょう。
フロントユニットとはシャーシの中でも一番先端の部分。ローラーやグレードアップパーツを装着できるバンパーと、前輪、それを回すギヤが入ったユニットです。
ホイール、タイヤ、ベアリングを切り離し、説明書通りに取り付けていきます。
説明書では「グリスはしっかりとつけてね」とありますが、現段階では付けない方がよいです。
また、ローラーについてもこの段階では装着する必要はありません。
タイヤは横から挟み込むとホイールの軸が緩んだりしやすいです。
このように平らな部分において、上からゆっくりと押し込むべし。
リヤユニットを作る
続いてリヤユニットを作ります。
リヤユニットはマシンの最後尾。ローラーやグレードアップパーツを装着できるバンパー(ステー)と、後輪、それを回すギヤが入ったユニットです。
ココもグリスとローラー以外は説明書の順番で。
余談ですが、過去のミニ四駆ではリヤステーは一体化されておらず、別パーツとして分離していました。
センターユニットを作る
ここで金属のパーツが登場します。
これはスイッチ金具、別名「ターミナル」です。
センターユニットに電池をセットした後にスイッチを入れると、電気が通ってモーターが動くという仕組みになっています。
コイツに直接触れてしまうと、人間の指についた脂のせいで電気の流れが悪くなってしまいます。こだわりだすとキリがないのですが、あまり直接さわらず側面を軽くさわるような感じで。手袋やハンカチなどがあればそれを使って作業するとベスト。
PUSH!と書いてあるように、確実に奥まで押し込みます。
モーターにギヤを装着。
シャフトに軽くはめ込んだ後、写真のようにモーターを経てに置いてA9パーツを使ってじっくりと押し込みます。
ギヤを取り付けたらA4とA7パーツをモーターに取り付けます。
違う向きには入らない形状になっているので安心です。
その後、先ほど金具を取り付けたセンターユニットの真ん中にガシャッと置いてあげます。
モーターの向きは従来のミニ四駆ファンには感慨深いものが…。
センターユニット最後の作業。
ギヤの取り付けに移ります。
ギヤの中にA1パーツを入れ込んだものを2セット作成し、ギヤシャフトを通すだけ。
それをモーターの両端に置きます。
向きを間違えても物理的に入らないようになっているので、これまた安心。
後はA2パーツとA6パーツを上から被せます。
A6パーツはコツがいりますが、説明書のようにまずは後側をツメに引っかけてスライドさせるように入れた後、前側を押し込むような感じで確実にはめます。
後側は強度が低いので、ムリに力を入れるとねじれたり、最悪の場合は折れてしまうので注意。
裏面から確認し、ツメの部分が4カ所しっかりと出ていればOKです。
もしダメならばツメをドライバーなどで押し込んであげれば外れますので、うまくいくまで挑戦しましょう。
各ユニットの結合
作ってきたフロント、センター、リヤの3つのユニットを合体させるときが来ました。
順序は特に決まっていないので、お好きなように。
写真のようになれば、マシンの走りを支えるシャーシの完成です!!
前後に転がしてみて変な音がしていないか、タイヤがちゃんと回るかを確認してください。
確認が終わったら電池を挿入します。プラス(出っ張っている方)とマイナスの向きに気をつけてください。シャーシに書いてあるのでそれを目安にすればOKです。
続いてボディを取り付けます。
塗装を先に行っている方は、とりあえずL2パーツだけ載せてみて、しっかりと載ることを確認しましょう。
なお、エクスフローリーのボディはフロント側を引っかける際にかなり角度をつけるのがコツ。慣れれば簡単ですが…。
リヤのボディキャッチをパチン!と留めてあげれば、世界に一台しかないあなただけのマシンの完成!
この瞬間がミニ四レーサー、至福の時です。
スイッチオン!!
それではスイッチを入れてみましょう。
シャーシ背面のスイッチをOFFからONにスライドさせてください。
けたたましい動作音とともにタイヤが回転すれば成功!!
残念ながら動かなかった方はスイッチの周りがあやしいです。
電池は新品を使っていますか?ギヤはうまく噛み合っていますか?説明書などを参考に、原因を追及していってください。
ブレークイン
ここからはマシンをちょっとパワーアップさせることを考えていきます。
まずはブレークインをしてみましょう。ブレークインとは慣らし運転のことで、モーターやギヤをなじませることで、駆動系の回転を良くすることです。
最初はモーターだけを回転させる為、ギヤは外しておきましょう。また、モーターにヒートシンクを付けておくと、熱を放射してモーターの寿命を延ばします。実際のレースでも使ってみてください。
では、電池(使い古しのものを使う)を入れてスイッチをオンにしてみましょう。モーターだけ回転しているはずです。
そのまま10分入れっぱなしで置いておきます。
その後、20分間空転させれば、ギヤーの角が削れて滑らかな噛み合いになります。
音で判断して「シャーッ」という音になったら成功です。
「ガリガリ」や「ギギギ」という音がするようなら、マシンを少し傾けたりして続けてください。
これにてブレークインは終了です。ギヤボックスを開けて、削りカスをとってあげましょう。
ちなみに擬音は、自分がそう聞こえただけなので、あくまでも参考程度に(笑)。
グリスアップ
続いて、グリスアップにうつります。
グリスには基本的に以下の3つの種類があります。
ノーマルグリス | セラミックグリス | チタングリス |
キットに付属のグリス。 手軽だが、量が少なく効果も薄い。 |
潤滑性、磨耗に強い。 パーツが長持ちする。 |
金属を配合し、滑りをよくする。 現在もっとも使われている。 |
スプレーなどの潤滑油もありますが、パーツの磨耗が激しくマシンを痛めかねないので、チタングリスを推奨いたします。
さきほどのブレークインの際に発生した「ギヤーが削れた粉」をふき取ってからグリスを塗り始めます。
グリスを塗る場所は、説明書のグリスマークが書いてある部分です。
各部品がこすれあうところのほとんどに塗ることになっています。
注意しなければならないのは、あくまでも薄く。厚く塗り過ぎないように。
金具やベアリングには絶対につけてはいけません。
そこにグリスを塗ると、性能は下がるわ耐久性は落ちるわで全く良い事がありません。要注意。
自慢のマシンでレースに出場
マシンが完成したら走らせましょう。
近くの模型店でミニ四駆レースを行っているところがあるかもしれません。お店の人に聞いてみましょう。
また、専用のサーキットを購入すれば、自分の家でも白熱したレースが楽しめます。
友達を呼んでレース大会というのも盛り上がりますよ。
慣れてきたら、グレードアップパーツを購入し、ミニ四・ラジ四ラボラトリなどを参考に、自分なりのセッティング、改造を見つけだし、世界にたった1台の自分だけのマシンを作り出しましょう!!
オマケ
基本的には従来のミニ四駆のボディはPROのMSシャーシには搭載することが出来ません。
しかし、画像アップローダへ投稿されているマシンたちや、これがミニ四駆PROだ!のブログに掲載されている方法など、工夫すれば載らないこともないです。
また、エクスフローリーなどのボディ搭載用マウントは別ボディ換装用と思われるビス穴が複数用意されています。
これを使ったダンガンのボディを搭載する方法がみじょみじょさんのブログで掲載されているのでぜひご覧下さい。
今後、ボディをマウントするパーツも発売される可能性もあるので、眠っているマシンたちを蘇らせてみてはいかがでしょうか。